歯科衛生士は転職者が多いのは本当?データで見る離職率

Main 20190620
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現在はインターネットなどで様々な業界の現状を確認できますが、
歯科衛生士の情報においてよく目にする、もしくは耳にするのは転職者の多さでしょう。
とは言え、ただ「転職者が多い」だけでは漠然としすぎてしますし、その理由も明確ではありません。
そこで、ここでは歯科衛生士の転職や離職をテーマにして詳しく解説していきます。


1. 歯科衛生士は転職希望者が多い

歯科衛生士は転職希望者が多いというのは事実です。ではまずこれについて解説していきます。

1-1. 歯科衛生士と歯科助手の違い

ちなみに「歯科医院のスタッフ=歯科衛生士」ではないため、その点を誤解のないように説明しておきましょう。
歯科衛生士は歯科医師のサポートを仕事としており、虫歯や歯周病の予防など、
患者さんの口に直接手を入れて処置します。このため、歯科衛生士は国家資格になっているのです。
一方、歯科医院で受付や雑務を行っているのは歯科衛生士ではなく歯科助手になります。

1-2. 転職希望者が多い理由

歯科衛生士の転職希望者が多い理由は、その根本に歯科医院の多さが挙げられます。
歯科医院が多ければ、それだけ多くの歯科衛生士が必要になるでしょう。
しかし、給与や人間関係は歯科医院ごとで全く異なりますから、
同じ歯科衛生士として働くなら「もっと好条件の歯科医院で働きたい」…そう考える人が多いのです。

2. データで見る離職の現状

公益社団法人日本歯科衛生士会の歯科衛生士の勤務実態調査の結果によると、
10年間同じ歯科医院に勤務する歯科衛生士の割合は全体のわずか5%もありません。
一方で退職、もしくは転職を一度でもしたことがある歯科衛生士は全体のおよそ65%です。

歯科衛生士の勤務実態報告調査書(PDFファイル)
https://www.jdha.or.jp/pdf/aboutdh/h27-dh_hokoku.pdf

この離職率のデータを見ると、日本の歯科衛生士不足は容易に想像できるでしょう。
歯科衛生士の数は毎年2500人~4500人ほど増えていますが、
退職する歯科衛生士も毎年平均2000人ほどと多く、歯科衛生士不足は一向に改善されないのが現状です。

3. 離職者が多い理由

歯科衛生士の離職者が多い理由は、離職の理由に注目することである程度の推測が可能です。

3-1. 結婚・妊娠・出産

歯科衛生士は、男女の割合において女性が圧倒的に多い職業です。
女性ならではの離職理由として結婚・妊娠・出産が挙げられますが、
女性の比率が多い歯科衛生士はその影響を強く受け、そのため必然的に離職者も多くなります。
つまりこの場合、女性が多いことが歯科衛生士の離職者の多さにつながっているのです。

3-2. 人間関係

歯科衛生士は人間関係の悩みが起こりやすいとされています。
これは歯科医院の経営体制が関係しており、多くの歯科医院は少人数のスタッフで運営されています。
そのため相性が合わない人が一人いるだけでもその人と常に一緒にいなければならず、
スタッフ…つまり従業員の多い職業に比べて人間関係の悩みが起こりやすいのです。

3-3. やりがいや成長の感じられなさ

歯科治療には様々な分野がありますが、歯科衛生士が携わる仕事は限られています。
最も、歯科医師免許がなければ歯科治療は行えないため、資格の点で考えればそれは当然のことでしょう。
しかし、やはり同じ仕事の繰り返しの毎日はやりがいや成長を感じられない要因となるようで、
これら…つまりやりがいや成長を感じたいために他の職業に惹かれて離職する人も多いのです。

4. 離職後の復帰の難しさ

離職後、再び歯科衛生士として働きたいと考える人も少なくないのですが、
実際に復帰するのは難しく、それは自身の不安や勤務形態が理由とされています。

4-1. 育児との両立の難しさ

出産を理由に離職した場合、復帰にあたって育児との両立をしなければなりません。
しかし、歯科医院によっては時短勤務に対応していないことがありますし、
少人数のスタッフで運営しているため、子供の発熱時でも急な休みが取りづらいなどの問題があります。

4-2. スキル面の不安

歯科医師のサポートとは言え、歯科衛生士は患者さんの口の中に直接手を入れる仕事です。
このため、いくら資格を所持していてもブランクがあると復帰に不安な人も多いでしょう。
また、年数が経過すればシステムも変わるため、改めて覚えるのが難しいと考える人もいます。


いかがでしたか?
最後に、歯科衛生士の転職者が多い現状についてまとめます。

1. 歯科衛生士の転職希望者が多い :同じ歯科衛生士として働くなら、より好条件の環境を求めたくなる
2. データで見る離職の現状 :退職、転職を経験した歯科衛生士は全体の約65%
3. 離職者が多い理由 :女性が多い職業のため、結婚・妊娠・出産で離職する人が多いなど
4. 離職後の復帰の難しさ :育児との両立の難しさ、スキル面の不安など

歯科衛生士は国家資格であり、なおかつ現状歯科衛生士は不足しています。
さらに歯科医院の多さを考えると、歯科衛生士として働く環境はむしろ豊富にあると言えるでしょう。
しかし、その豊富さこそ転職者が多い理由の一つにもなっており、
同じ歯科衛生士として働く以上、「もっと好条件で働きたい」と考えて転職する人も多いのです。

 

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